「フードディフェンス」・「フードセーフティ」とは?
具体的な事例・事件から解説

食品事故や異物混入のリスクに備えるには、「フードディフェンス」と「フードセーフティ」の両方を理解することが欠かせません。本記事では、実際の事件・事例をふまえながら、それぞれの違いと具体的な対策を解説します。
「フードディフェンス」と「フードセーフティ」の違い
「フードディフェンス」と「フードセーフティ」は、どちらも食の安全を守ることを意味する言葉ですが、想定するリスクの性質が異なります。
フードディフェンスとは、公衆衛生に広範な被害をもたらす目的をもって行われる意図的な食品の改ざんから食品を守る取り組みであると米国の法令(FSMA:食品安全強化法に基づく「意図的危害防止規則」)で定義されています。食品に入ってはいけないものを「第三者によって意図的に混入されること」による危害を防ぐ取り組みです。
一方、フードセーフティとは、「食品が意図された用途に従って調理または摂取された際に消費者に有害な健康影響を与えないという保証のこと 」とコーデックス食糧規格委員会(国連食糧農業機関と世界保健機関が合同で設立した国際政府間組織)が定義しています。安全な食品を保証するため、食品の製造・加工工程における意図しない異物混入のリスクを洗い出し、適切に管理することで食の安全を守ります。代表的な管理手法としてHACCPがあり、「人為的なミス」や「機械の故障」など、意図的でない行為による異物混入を防ぐことを目的としています。
つまり、フードディフェンスは「意図的な犯行の防止」、フードセーフティは「意図しない事故の防止」と整理できます。
「フードディフェンス」と「フードセーフティ」に関する主な事件・事例
「フードディフェンス」と「フードセーフティ」に関する、実際の事件・事例を紹介します。
フードディフェンスに関連する事件

2013年末、冷凍食品製造会社で、農薬混入事件が発生。商品である冷凍食品から農薬「マラチオン」が検出されました。警察は、契約社員だった男を偽計業務妨害の容疑で逮捕しています。
さらに近年では、SNSを起点とした事件も問題化。2023年には回転寿司チェーンで、醤油差しの注ぎ口に口をつける迷惑行為の動画が投稿・拡散されました。このケースでは、懲役3年・執行猶予5年の有罪判決が言い渡されています。
フードディフェンスの事例
大手食品会社の工場では、防犯カメラや個人認証システムを導入して関係者以外の立ち入りを制限。定期的な食品安全教育と従業員間のコミュニケーションの機会を設けて、フードディフェンスに取り組んでいます。
また、フードディフェンスにおける原則を制定している会社も。「信頼関係をつくる」「不審者を入れない」「攻撃させない」などを掲げ、従業員に周知させるとともに、防犯カメラや品質情報の一元管理システムを導入し、ソフト面とハード面の両面から対策を行っています。
フードセーフティに関連する事件

フードセーフティの観点では、意図しない異物混入が広く問題となっています。
たとえば、製造工程で使用しているタワシの毛が抜け落ちて最終製品に混入したケースや、製造機械のパーツが食品に混入したケースなど、管理不備によって起こるインシデントが多数報告されています。
また、2014年にインスタント麺の内部にゴキブリが混入していた画像がSNSに投稿され、異物混入が発覚した事例も有名です。
フードセーフティの事例
世界的なファストフード企業では、日本国内の関連法規以上の厳格な自主基準を設けています。サプライヤーと連携し徹底した品質管理、製品の原材料調達から店舗に届くまでの全行程の追跡、全従業員に対し食の安全・安心に対する教育と訓練などを行っています。
「フードディフェンス」と「フードセーフティ」の具体的な方法

「フードディフェンス」と「フードセーフティ」の方法を、具体的に紹介します。
フードディフェンスの方法
まず重要なのが、施設管理の徹底です。訪問者の持ち物や動きを制限し、作業場への立ち入りや食品への接近を防ぐことが不可欠です。部外者への対応マニュアルを整備し周知徹底することも、管理体制の強化には重要となります。
従業員の私物の持ち込みや移動可能範囲を明確に規定することも大切です。また、入退室管理システムや監視カメラシステムの導入は、従業員による内部犯罪の抑止力にもなります。さらに、職場環境の改善や従業員との対話を通じて不満を解消することも重要です。
フードセーフティの方法
HACCPに基づき、原材料の受け入れから製品の出荷まで、各工程でリスクを管理することが基本となります。あわせて食品トレーサビリティの徹底も重要。問題発生時にどの工程・ロットに原因があるかを迅速に特定できる体制を整えておくことで、被害を最小限に抑えられます。また、社内教育も欠かせない取り組みです。作業区分を明確にし、従業員の異物付着対策を徹底する必要があります。従業員一人ひとりが衛生管理の意義を理解し、日常の行動に落とし込めるような継続的な教育体制が求められます。
「フードディフェンス」・「フードセーフティ」には、ユニフォームレンタルもおすすめ!
フードディフェンス・フードセーフティには、ユニフォームの衛生管理も欠かせません。ユニフォーム管理を従業員個人に任せると、洗濯頻度や汚れの落ち具合に差が出て、工場が定める衛生レベルを下回る恐れも。ユニフォームレンタルであれば常に清潔な状態を維持できます。
ユニフォームレンタル導入事例
https://www.sanikleen-uniformrental.com/report/food-factory/
まとめ
フードディフェンスは「意図的な異物混入」を、フードセーフティは「意図しない事故」をそれぞれ防ぐための取り組みです。過去の事件が示すように、どちらの対策も不十分では食の安全は守れません。施設管理・教育・トレーサビリティ・ユニフォーム管理など多面的なアプローチで、両方の視点から食品安全体制を整えることが大切です。
下記のコラムもご参考にしてください。
『フードセーフティ』と『フードディフェンス』にユニフォームレンタルができること
https://www.sanikleen-uniformrental.com/column/74/
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